重松清 ファミレス (下)

重松清さんの『ファミレス 下』を読みました。

 

ストーリーは中学校教師の宮本陽平が見つけた離婚届には、妻・美代子の署名が入っていた。

彼女に問いただすこともできずに途方に暮れる陽平。

そして料理仲間の一博の家では、料理講師のエリカとその臨月の娘がなぜか居候。

陽平と、幼なじみの康文も巻き込んだ出産騒動に。

50歳前後のオヤジ3人それぞれの奮闘の行方は――?

「メシをつくって食べること」を横軸に描き出す、夫婦、家族、友情。

人生の滋味がぎゅっと詰まったおいしい物語。

●2017年1月公開映画「恋妻家宮本」原作

 

それぞれの男性三人衆が女性に翻弄されてピンチになっている所が

何とも面白いと思いましたが、そのピンチも大人になって友達になった

この三人衆で解決が出来たのも良く、

その後の行方も前向きな足取りになったので明るい気持ちになれました。

 

離婚を切り出したり人生の岐路に立つ時期というのは

男性よりも女性の方が割と早く先の事を見据えていたり、

心構えをしているのだということに気が付かされました。

夫婦の場合、男性は仕事に重視しているせいか

五十代を目前とすると先がある程度見えてくるので

周りのことに着目したりするのかもしれないですが、

女性の場合は家庭に密着していることが多いせいか、

子育て、介護などと人と交わっているせいか

理由は定かではないですが男性よりは早目に人生の先の事を

考えているなと思いました。

男性よりも女性の方が自身の身体の微妙な変化からでも考えられるのかとも思ったり。

そんな事なので女性が自分らしく悠々と生きていくというのは

ある意味生まれ持ったものなのかとも思えました。

美代子の場合もおひとり様デビュー気分で行動をしていたので

上巻では理由が分からずにいましたが、

下巻ではその答えが出ていたので少し納得出来ました。

 

「老眼になると近くが見えづらくなってくるってのは、皮肉っていうか、

 うまいことを言っているというか、なんか、わかるな それ。

 これからは遠くをクリアに見るより、

 すぐ近くの手元をしっかりと見るべきなのだろう。

 五十代からの人生は、坂の上の雲を追うよりも、

 足の下の小石にけつまずかないするほうが大切なのかもしれない」

このようは哲学的な事を時々語っている陽平に

思わす納得させられて心を動かされます。

教師として生徒に対する熱意も時には名言があり、

ここぞという時にはきっぱりと語っているところは尊敬してしまいました。

 

現代は飽食時代と言われていて身の回りにでは

コンビニ、スーパー、ファミレスなどと

食に対して困ることが無くすぐ手の届く所に何でもあります。

その一方では孤食が増えていたりと食に対する考え方が本来の事から

逸脱していることがあり、食事の有難さなども失われつつあります。

それから家族団欒という一昔前ならばあたり前だったことが無くなり、

個人ばかりが優先や尊重されてしまい

徐々に家族という形が崩れていくようになってきているような気がします。

 

温かい手料理を食べて大事な人と笑顔を交わせていくことが

家族、夫婦、友達との絆をまた深めていくものだと思わされて

改めて人と食事をするということが大事だということを考えさせられました。

 

また日常では忘れかけている東日本大震災でのことが

この作品では時々出て来てきて、

ここでさらに家族という形、絆というものを再認識させられました。

特に

「過去の思い出が無くなってしまうと、

 これからのことも想像できなくなる」

はとても切ない言葉で重みのある言葉でした。

 

人生の折り返し地点にそろそろ差し掛かってくる頃なので

陽平の言い分、美代子の言い分とどちらも分かるので

読んでいて共感するうことが多々ありました。

人生というのを考えながらこの作品を読むと奥深い所があり、

それとはまた別に若き頃の気持ちも甦ったりとそれぞれの年代の

気持になって楽しめました。

 

 

映画も気になるので機会があったら観てみたいと思います。

 

 

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2017.03.20 Monday | 読書00:21comments(0) | - | by yumi

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2017.12.12 Tuesday | - | 00:21 | - | - | by スポンサードリンク
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