恩田陸 ユージニア

恩田 陸
角川グループパブリッシング
(2008-08-25)

恩田陸さんの『ユージニア』を読みました。

ストーリーはある夏、丸窓の屋敷で催された米寿の祝い。
運び込まれたジュースを飲み17人が死んだ。
現場に残された謎の詩、「ユージニア」。
唯一生き残った、盲目の美少女。
数十年を経て解き明かされる、遺された者たちの思い、
果たしていったい誰がなぜ、無差別殺人をしたのかというサスペンスミステリー。

恩田さんは『夜のピクニック』で第26回吉川英治文学新人賞を取ったことで知り、
いつかは読みたいと思っていた作家さんでやっと
この作品で出会うことができました。

サスペンスで一人一人が語るような構成の仕方はあまり無いので
それが新鮮でしたが、事件の真相を語っているのを
どうやって上手くパズルのように自分ではめ込んで
謎を解くというのはなかなか難しかったです。
最後までしっかり読んだつもりでも、まだ犯人がおぼろげで、
すっきりしてないです。
そんな余韻を残しなら終わるのもまた新鮮でした。
この作品はけっこう手の込んだ手口なので「第二の帝銀事件」と称されたそうです。

作品の中で百日紅こと白い百日紅の花がキーワードとなっているので、
多分あの人が犯人だと思いますが、
何故大勢の人をこんな事をしてしまったんだろうと少し疑問がありました。
多少犯人である人も気持ちも分からないでもないですが・・・
自分だけが違う世界に存在しているみたいで、
他の人から取り残された存在のように感じられたから
事件を起こしてしまったのかと。
でもその犯人と思われる人物も作品中ではこれだという決め手がないので、
それもあえて見えないといことでそうゆう書き方にしたのかとも思いました。
でも大本の犯人はあの人かもしれないけれど、
他にも犯人と思われる人がいるので、
それがどうして事件に加担してしまったのかなどと不明な点が
少々ありました。

ある少女が歳の数え方が普通の数え方が違うのでどうしてかと訊ねたのが
なるほどと思いました。
いわゆる数え年とかいうものです。
普通なら誕生日がきてから〇歳となりますが、数え歳だと違います。
その由来は昔の人はお正月を生きて迎えることが、
とても意味のあること。
子供も大人も長く生きるということは尊い、有難いことで、
年齢が一つでも増えるというのもおめでたいことで、
なるべく歳が多くなる数え方をしていた。というのがありました。
今ではそこまで考えないで、歳を一つ取るだけで少し嫌な思いがしましたが
これを知ったら本当は有難いことなんだと思えてこれからはこう思って
誕生日を迎えたいと思いました。

描写が細かくてとてもリアル感がありました。
このサスペンスを解き明かすにはもう一度深く読む必要もありそうです。
それだけ読み応えのある作品でした。
恩田さんはサスペンスだけではなく、色々なジャンルを書かれているので
他の作品も読んでみたいと思います。

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2010.08.12 Thursday | 読書15:03comments(0) | - | by yumi

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