映画 ハンティング・パーティ -CIAの陰謀-

評価:
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エイベックス・マーケティング
(2008-10-24)

リチャード・ギア主演のハンティング・パーティを観ました。

ストーリーは元一流戦場レポーターサイモン(リチャード・ギア)と相棒のカメラマンのダック。
ある事件がもとでサイモンは仕事を辞めさせられる。
数年ぶりにボスニアで再会しボスニア紛争の戦争犯罪犯のスクープを狙う。
戦争犯罪人フォックスを求めて、彼らは危険地帯へと足を踏み入れる
という社会派アクション。

この映画は、2000年10月に出版された雑誌「エスクァイア」にスコット・アンダーソンが
書いた実録記事 What I Did on My Summer Vacation(僕が夏休みにしたこと)
が原案。
但し、ジャーナリスト三人の設定はフィクションで、
後半部分もフィクションです。

リチャード・ギアというとラブストーリーという固定観念がありましたが、
この作品を観てこんなリチャード・ギアも凛々しくかっこいいと思いました。
戦場ジャーナリストという死と隣り合わせの仕事ですが、
この取材のスリル感がたまらないというのは、
何とも皮肉のようにも思えます。
スリルと引き換えにスクープになれば大きなお金が儲かるわけなので。
これがジャーナリストの使命でもある訳ですが・・・

撮影はサラエボでも行われたらしく、
作品の中でも戦場の跡が生々しく残っています。
建物に開けられた砲弾の数には驚く程と同時に、虚しくなります。
作品の中の言葉でも「戦争のあとは貧困と過去の亡霊しか残らない」と。

サイモンがこれだけ現場に執着したのは1つの大きな悲しみもありますが、
やはり実際現場で見たものと、映像から見たものは違うということを
多くの人に伝えたかったのかと思います。
「戦争は探せばどこかで必ずやっている」という言葉が印象的でした。
本当はこんな世の中ではあって欲しくないのですが・・・

相棒のダックとの男のの友情も観れて、命がけで真実を暴いていく執念は
とても力強く見えます。

キーポイントでもある、ジャーナリストが2日で辿り着いたのを
CIAが何年もかかって辿り着けないというのは、
やっぱり裏で何かあるのかと思ってしまいます。
何故捕まえないのだろうかと・・・
何か利点でもあるのだろうか?
と色々と想像してしまいます。

ボスニア紛争の事は聞いたことがありますが、詳しいことが分からなかったので
この件に関して検索をして調べてみたところ・・・
実際には、サラエボで再会した三人のジャーナリストが、
旧ユーゴスラビア国際戦犯法廷から指名手配中の戦争犯罪人
ラドヴァン・カラジッチを捕まえようとしたそうです。
映画の中では、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争のうちセルビア人が行った
虐殺・非人道的行為のみが描かれています。
セルビア人が被害者となった虐殺・非人道的行為は台詞の中で少し触れられるだけです。

1990年代、深刻な内戦を引き起こし、多くの死者を出したボスニア紛争。
その中で国際的にも大きな問題になったのが8000人が殺害された
「スレブレニツァの虐殺」。
虐殺の首謀者カラジッチは国際法廷で有罪判決を受けたが、
未だに捕まっていないそうです。

ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争では「民族浄化」というのが行われ、
異民族を排除し、ある一定の地域を民族的に単一にしようとする政策。
「民族浄化」は、異民族に対する各種の嫌がらせや差別的な待遇、
武器の没収、資産の強制接収、家屋への侵入と略奪、見せしめ的な殺人や強姦によって、
その地域の異民族が退去せざるを得ない状況に追いやる方法や、
強制追放、強制収容、あるいは大量虐殺によって物理的に異民族を地域から
取り除く方法がとられたそうです。

従軍可能年齢にある男性は各地で集団殺害や強制収容の対象とされ、
女性らは強制収容後、組織的に強姦を繰り返し、
妊娠後暫くしてから解放することによって出産せざるを得ない状況に
追い込まれたそうです。
その他でも見てみるとこの地域では宗教、人種などの問題で
内戦が絶えないそうです。

この作品では細かくは描かれていないですが、
相当残酷な事がされたようです。

社会派映画ですがドキュメンタリータッチではないので、
さほどシリアスではないですが戦争とは?人の心とは?と
色々な問題を投げかけているような気がしました。
戦場ジャーナリストの魂の一部分を観れた気がしました。
そして、内戦というなかなか終わることのできない
戦争の現状も突きつけられた感じがしました。

興味のある方は観てみて下さい。

2009.06.22 Monday | 映画・DVD・ドラマ16:17comments(0) | - | by yumi

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2019.12.11 Wednesday | - | 16:17 | - | - | by スポンサードリンク
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