東直子 いとの森の家

東直子さんの『いとの森の家』を読みました。

 

ストーリーは都会から小さな村に引っ越してきた加奈子は、

不思議なおばあさん・おハルさんとの出会いを通し

命について考えはじめる。

福岡・糸島の豊かな自然の中で、成長していく少女の姿が瑞々しく描かれた物語。

永作博美・樹木希林主演でNHKドラマにもなった話題作!第31回坪田譲治文学賞受賞作。

 

子供の目線で描かれていて読みやすくて

幼少期の頃に戻ったような気分になりました。

主人公と同じように小学生の頃に転校生の経験があるので

加奈子の不安な気持ちが手に取るように分かったり、

保健室でのイメージというのもこんな感覚だったのかもと

遠い昔の記憶と感覚が甦ってきて思わず身震いしてしまいそうでした。

 

都会から自然が豊富な環境に引っ越したことで、

それまで味わえなかった四季折々の過ごし方、

それと共におハルさんとの日々の会話や暮らし方などから

自然と命の大切さなどを伝えていてとても心温まり、

こんな幼少期を少しは経験してみたかったなと思いました。

 

おハルさんと出会ったことで戦時中の事、移民の事、死刑囚の事など

両親や学校や教科書では教わることのできないことを

子ども達にも優しく丁寧に教えていくというのが

大事だということが分かり、

ここから学ぶことが沢山ありました。

これから次世代に向けて伝えていかなければならないということが、

まだまだあるのだと思わされました。

 

この本は普通の文庫本ですが、

子どもでも読めるように分かりやく書かれているので

多くの子どもさん達が読んで人にとって大切な事を

吸収して欲しいなと思えた作品です。

児童書にもなっているのでそちらもお勧めだと思います。

 

「猫と子どもは遠慮なんてしなくていいのよ。」

これでおハルさんの人柄の良さ、

心の温かさが全部滲み出ているかと思える一言で

とても心に残ります。

 

世代を問わずに多くの方に読んでもらって

殺伐としたこの現代だからこそ

この作品で失いかけた大事な物を取り戻し、

心を豊かに出来たら良いなと思えました。

 

 

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2017.04.28 Friday | 読書21:03comments(0) | - | by yumi

益田ミリ ちょっとそこまで旅をしてみよう

益田ミリさんの『ちょっとそこまで旅をしてみよう』を読みました。

 

ストーリーは昨日まで知らなかった世界を、

今日のわたしは知っている――ひとりのときもあれば、

だれかと一緒のときもある。

たいてい、ちょっとそこまでという気軽さと、いつだってどこ だって出かけられるという身軽さで。

金沢、京都、スカイツリーは母と2人旅。八丈島、奈良、萩はひとり旅。

フィンランドは女友だち3人旅(気に入ったので、ひとりで再訪も)。

 

旅シリーズも好きなのでこちらの本を手に取りました。

 

今回は誰と行ったかと書かれていて、

今まで出て来なかった彼と行ったというのが

ちょっと驚きというか公言してしまって良いのかなと思って

他人事ながら心配してしまいました。

その辺は大人の事情で大丈夫になっているのかと思いますが。

 

今回も北から南へと全国津々浦々と旅行をされていて

羨ましいなと思うばかり。

旅行で行った所のある場所は

その頃の自分の思い出と重ね合わせたりして、

時に旅行を楽しむことが出来ました。

行った所の無い場所は想像が膨らむばかりです。

 

特に今回はフィンランド、スウェーデンの旅は

ちょうど北欧ブームなので行ってみたい観光地です。

写真が掲載されていたのでそれを見ながら読むと

旅の気分がまた膨らみます。

普段の何気ない風景までもが観光地に見えて

それも自然のあふれる場所でもあるので

いくら見ていても飽きない場所なのだなと思いました。

そして旅の醍醐味である食事も充実していて

不満な所がないくらいに良い場所だなと思いました。

 

一人旅も良いですが、お母様ととの旅行もまた

良いものだなと思わせてくれます。

私はもう随分前にこれは実行できなくなってしまったので

これが親孝行の姿かなと思ったりしました。

この中でお正月に5日、お盆に5日、

一緒に旅行をしたとしても一年に会う日数は15日ほど。

わたしはこの人と、あと何日会えるんだろうかと暮れてゆく空を

見つめていたのだった。

というところがほろりとさせられてしまいました。

 

旅の途中でのちょっとしたコメントがまたきらりと光り、

こうやって旅という非日常と日常を行き来しながら

自分の心のバランスを取っていくのも良いなと思いました。

 

同じ旅はもうできない。

それをなんとなくわかっているから、

いつでも名残惜しいのだと思う心。

旅行の帰り道がこんなに切なく思うのは

小さい頃からあるのは同じですが、

それが歳を重ねると共にさらに強い思いになっていくのは

みんな同じんなんだと思ってしまいました。

 

気軽に読めてほっと出来る本なので

また心が疲れた時にでも読んで心の旅をしてみたいと思う作品でした。

 

 

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2017.04.24 Monday | 読書22:17comments(0) | - | by yumi

村山早紀 桜風堂ものがたり

村山早紀さんの『桜風堂ものがたり』を読みました。

 

ストーリーは 万引き事件がきっかけで、長年勤めた書店を辞めることになった青年。

しかしある町で訪れた書店で、彼に思いがけない出会いが…。

田舎町の書店の心温まる奇跡。 

 

村山さんの作品は初めてで本屋大賞に

ノミネートされていたので手に取りました。

ゆっくりと時間が過ぎていくような感覚で

読んでいてとても心が穏やかになり心が温まりました。

 

この作品に出てくる登場人物はどの人も心の優しい持ち主で

誰にもキラリと光る物を持っていて、

これだけの登場人物がいるので一人くらいは憎らしい人が

いてもおかしくはないのですがそう思える人がいないというのも

またこの作品の良さで温かみが更にあるのかと思いました。

 

中でも同じアパートの隣に住んでいた老人の言葉が印象的で好きです。

 生きることをあきらめるな、幸せになることを。

 前に進むことをあきらめたら、人間その場で腐っていくだけ。(中略)

 希望を持て。夢と憧れを忘れちゃいけない。

 動け。前に進むんだ。闇雲に進んだっていい。

 景色が変われば、見えてくるものも変わる。

 迷いながらでも、光が指す場所に、向かっていくんだよ。

 そうすればいつか、波の果てに陸が見える

 

現在の全国的に抱えている書店の悩みが切実に描かれていたり、

書店員の仕事、本に携わる人々の事が事細かく描かれていたので

書店が好きで本が好きな私にとっては

とても楽しく味わうことができました。

そして本を作り上げる人々達がどれほど本に対する愛情が

込められているかということが分かり、

これからはなるべく書店で本を購入しようかと思わされました。

 

主人公の一整はただ本が好きというだけではなく、

悲しく辛い過去を背負ってどこか影のあるタイプの青年。

どことなくお人よしだけれど、

自分なりに地道に出来る事を成し遂げていき

前向きに歩いていく姿は好感が持て本当に影で支えたくなります。

こうゆう人物だからこそ周りの皆も一丸となって

一つの目標を目指して頑張れたのかと思います。

 

作品中に出て来た団先生の『四月の魚』の内容が良いので、

現実的にこれも書籍化してくれたら良いと思いました。

 この中の地球は揺り籠のように、

 たくさんの命の思い出を抱いて、

 宇宙を巡っていく

この言葉も印象的でした。

 

本編の間の猫の視点で描かれたのも

猫の気持ちが素朴て可愛らしくて本編とは別に良かったです。

 

村山さんのこの本に込めた思いがあとがきになるので、

ここも是非読んでみて下さい。

良い本に出逢えて本当に良かったです。

 

この桜風堂書店、銀河堂書店も運が良ければ

他の作品で出て来るようなのでそれも気になりますが、

他の作品も読んでみたいと思います。

 

 

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2017.04.21 Friday | 読書11:31comments(0) | - | by yumi

恩田陸 蜜蜂と遠雷

恩田陸さんの『蜜蜂と遠雷』を読みました。

 

ストーリーは俺はまだ、神に愛されているだろうか?

ピアノコンクールを舞台に、人間の才能と運命、そして音楽を描き切った青春群像小説。

著者渾身、文句なしの最高傑作!

3年ごとに開催される芳ヶ江国際ピアノコンクール。

「ここを制した者は世界最高峰のS国際ピアノコンクールで優勝する」

ジンクスがあり近年、覇者である新たな才能の出現は音楽界の事件となっていた。

養蜂家の父とともに各地を転々とし自宅にピアノを持たない少年・風間塵15歳。

かつて天才少女として国内外のジュニアコンクールを制覇し

CDデビューもしながら13歳のときの母の突然の死去以来、

長らくピアノが弾けなかった栄伝亜夜20歳。

音大出身だが今は楽器店勤務のサラリーマンでコンクール年齢制限ギリギリの高島明石28歳。

完璧な演奏技術と音楽性で優勝候補と目される

名門ジュリアード音楽院のマサル・C・レヴィ=アナトール19歳。

彼ら以外にも数多の天才たちが繰り広げる競争という名の自らとの闘い。

第1次から3次予選そして本選を勝ち抜き優勝するのは誰なのか?

 

こんなにも分厚い本だったので読むのが少し手強かったので

購入してから暫くしてから読み始めました。

けれど読み始めてからはどんどんとのめり込み

飽きることなく読めたので吃驚です。

これで分厚い本もトライしてみようかと思えました。

 

曲の音色やテンポなどを物語のように描いたり、

宇宙のように描いたりと様々に表現されていて

音楽をこんなにも細かく表現するのに驚かされました。

音楽の時間にこんな表現をしてくれたら

また音楽の楽しみ方も違うかなとも思いました。

 

ピアノコンクールを舞台にした作品というのは

今までに読んだことがなかったのでとても新鮮で、

一人の主人公だけでなくコンクールの出場者、審査員、

恩師、マネージャーなどと主人公を中心とした周りの人達からの

視点も書かれているので登場人物の多さがまるで

パノラマを見ているかのようでした。

そしてコンクールという特別な空間での緊迫感、臨場感などが

とてもよく伝わりピアノの音色が恋しくなりました。

 

コーンクールの曲や音色はどんな曲はリストに載っていても

知っている曲は殆ど無いので曲調なんて本を読んでいるのだから

耳では聞くことは出来ていないはずなのに、

どこからか曲が聞こえてきそうなほどリズム感や流れなどが

躍動感があって聞こえているようでした。

本を読むのを途中でやめると曲まで途中でやんでしまったり、

流れが止まってしまいそうな気がしてページをめくる手が止まりませんでした。

 

昔、「曲は流れて止まらない」というのを

教えてもらったことがあります。

まさにこの作品は流れることを知らない音楽そのものを

表している作品で音楽は本当に良いものだというのを教えてくれました。

これだけ細かい設定がなされていて、

場面展開もテンポが良いので、映像化をしても面白いかと思いました。

 

クラッシックやピアノがそれ程分からなかったり、

好きでもなかったりしてもこの作品を読んだら

すぐに好きになったり聞きたくなりそうな気がします。

 

直木賞受賞と本屋大賞のW受賞に相応しい作品だと思うのでお勧めな一冊です。

ピアノの曲を聴きながら読むのもよりお勧めだと思います。

 

 

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2017.04.15 Saturday | 読書22:34comments(0) | - | by yumi

小川糸 ツバキ文具店

小川糸さんの『ツバキ文具店』を読みました。

 

ストーリーはラブレター、絶縁状、天国からの手紙…。

鎌倉で代書屋を営む鳩子の元には、今日も風変わりな依頼が舞い込む。

伝えられなかった大切な人への想い。

あなたに代わって、お届けします。

 

文具屋を営む傍ら代書屋という少し特別な仕事を

先代から受け継いだ若い女性の話。

一つ一つに品があり丁寧に描けていて、

文具一つとっても古くからの歴史や謂れなどが綴られていて

これを知るだけでも学ぶことが沢山あり、

文具に対する愛着心があるのが伺われます。

手紙の書き方も常識として知っているとしても

その他にももっと深いことがあり

日本人の手紙に対する心遣いを知った気がします。

 

鎌倉が舞台なので鎌倉の自然と街並みなどが四季を通して楽しめました。

とても鎌倉に行きたくなり住んでみたくなりました。

そこへ家族、友人、恋人などと様々な人から

代筆の仕事を依頼されますが、その物語もまた心温まるものばかり

読んでいてうっとりとさせられ、

読んでいる時に時間がスローモーションのように感じられ、

異空間にいるようでとても穏やかな気分にさせられました。

 

主人公が先代から厳しく教えられた代書屋として大切な

文字のことをはじめとして所作や生活に対しての

あらゆることに対して厳しかっただろうと思いますが、

一時期の反抗はあるにしても

それをきっちりと守っていく姿もどこか芯の強さもあり

代書屋としてはとても頼り甲斐もあってとても好感が持てました。

こうゆう厳しさならば人間として素敵だなと思い、

あらゆるところで自分に対しても襟元を正す思いをさせられました。

 

この作品を読みながらでゆったりとした気分になり、

また丁寧に読み返したくなりました。

そして文字を大切にしたいという思いになり、

誰かに手紙を書きたくなりとても心が温まる作品でした。

 

大切な人に手紙を書くとしたら誰に書きますか・・・

 

 

心に響いた言葉

書き文字は、その人と共に年を重ね、老いていく。

(中略)

文字も、年齢と共に変化する。

 

失くしたものを追い求めるより、今、手のひらに残っているものを

大事にすればいいんだって。

誰かにおんぶをしてもらったら、今度は誰かをおんぶしてあげればいい

 

 

この作品は2017年本屋本屋大賞ノミネート受賞作です。

4月14日からスタートするNHKのドラマでも

扱うことになったので楽しみです。

 

 

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2017.04.09 Sunday | 読書15:37comments(0) | - | by yumi

湊かなえ リバース

湊かなえさんの『リバース』を読みました。

 

ストーリーは深瀬和久は平凡なサラリーマン。

自宅の近所にある“クローバー・コーヒー”に通うことが唯一の楽しみだ。

そんな穏やかな生活が、越智美穂子との出会いにより華やぎ始める。

ある日、彼女のもとへ『深瀬和久は人殺しだ』と書かれた告発文が届く。

深瀬は懊悩する。遂にあのことを打ち明ける時がきたのか―と。

 

湊さんには珍しく男性が主役になっています。

前半では全然事件の解決糸口が見つからなかったですが、

後半になり所々でもしやという点があり、

その点が伏線となり夢中になっていたドキドキ感が

更に増して一気に読んでしまいました。

 

ラストの言葉にふと落とされ

二度見してしまい、再度見直してしまいました。

この落とし方は見事でした。

 

カバーの表紙の写真がこれまたヒントの隠し味になっていて

凝っている作りだと思いました。

 

学生時代を共にした友達の過去を追っていくことで、

今まで知らなかった友人関係や学生時代の過ごし方など

様々なことが浮かび上がってきて立体的な

人物像が浮かび上がってきます。

これによって人は多面的だと思わされ、

同じ人なのにこんなにも印象が違うのかと思わされます。

 

主人公が大学時代に仲良くしていた友人の過去を探っていくのですが、

ちょっと人を羨ましすぎるような気がしました。

そして知人の女性もちょっと思い込みはいきずぎる所が

あるかと思いました。

誰でも自分の性格などを下げてみてしまう傾向はあるかと思いますが、

こんなにも人を順位付けてみたりしているものなのでしょうか。

多感な時期な学生ならばまだしも大人になってまで

こんな目で人を見ているなんて少し嫌な気がしました。

そして過去を遡ている時にもどんどんと卑屈になっているようで、

あまり良い気がしなかったです。

学生時代の過ごし方でこんなに人は

変わってしまうのだという思いがして怖い気がしました。

 

事件はとりあえず最後は解決しますが、

それよりも主人公と知人の女性はこの先どんな風にして

生きていくのかととても気になるところです。

決定的に手を下していなくてもこんな思いをさせられたら、

この主人公の場合だったら乗り越えていくことが

出来なそうな気がしてならないです。

 

コーヒーを飲まないのでよく知らないので分からないですが、

コーヒー通の方であればコーヒーの蘊蓄があらゆる所で

描かれているのでそれを楽しむのも面白いかと思います。

 

とても読みやすくミステリーとしては王道だと思うので

湊さんの作品としてまた新しい分野の一冊として

読むにはお勧めだと思います。

 

 

本のタイトルと同名のドラマが

4月14日からスタートするので楽しみになりました。

 

 

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2017.04.07 Friday | 読書15:20comments(0) | - | by yumi

益田ミリ 世界は終わらない

益田ミリさんの『世界は終わらない』を読みました。

 

ストーリーは書店員の土田新二・32歳は、後輩から「出世したところで給料、変わんないッスよ」と突っ込まれながらも、今日もコツコツ働く。

どうやったら絵本コーナーが充実するかな? 無人島に持って行く一冊って?

1Kの自宅と職場を満員電車で行き来しながら、仕事、結婚、将来、一回きりの人生の幸せについて考えを巡らせる。

ベストセラー四コマ漫画。 (単行本『オレの宇宙はまだまだ遠い』を改題して文庫化。)

 

すーちゃんシリーズだと思って手に取ったら

書店員の土田くんの話だったので吃驚しましたが、

こつこつと真面目に働きながら自分の仕事や結婚などと

人生について考えさせられることがあり共感しながら読めました。

 

人生ってなんだろうとふと考えている土田くん。

誰かと何かを比べたりするのではなく

何かを探す必要がなくなってしまったら

人は本なんて読むことをしなくなったりと。

人生の意味や意義について

最後に行きついたコツコツと答え続けという考え方は

納得をしてしまいました。

そして人が本を読む意味というのを何となく知れた気がしました。

 

その他にも土田くんは書店員ということだけあって

本の事について多くのことを語っていて

それがまた良く益々本が好きになりそうです。

作品中に紹介されてきた何冊もの書籍も気になるので

機会があったら読んでみたいと思いました。

 

土田くんのようなコツコツと真面目に働き、

時には人生を考えたりとしている姿に好感を持てます。

何より本の事を沢山知り、

ラストの方での意外な言動には少し驚かせられましたが

これも愛嬌で良いかとも思いました。

何よりも自分に正直に生きているところが良いので

これからの土田君のストーリーも楽しみにしたいと思います。

 

気軽に読めてなおかつ読んだ後には心がほっこりと温まり、

明日からも頑張っていこうという前向きな姿になれるように

軽く後ろから押されたような気分になれた一冊でした。

 

 

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2017.04.04 Tuesday | 読書22:30comments(0) | - | by yumi

原田マハ さいはての彼女

原田 マハ
角川書店(角川グループパブリッシング)
(2013-01-25)

原田マハさんの『さいはての彼女』を読みました。


ストーリーは脇目もふらず猛烈に働き続けてきた女性経営者が恋にも仕事にも疲れて旅に出た。

信頼していた秘書が手配したチケットはは行き先違いで――?

女性と旅と再生をテーマにした、爽やかに泣ける短篇集。

 

さいはての彼女

旅をあきらめた友と、その母への手紙

冬至のクレーン

風を止めないで 

の四編

 

仕事をやりがいとしている女性が主人公の話が主となっています。

そんな折に仕事に失敗し、行き詰った時に旅に出て

様々な人と巡り会うことで心が癒され

次へのステップに繋がって再生されていくというのが

清々しく描かれていてどの作品も良かったです。

 

女性がそれなりのキャリアを続けて仕事をしていくというのは、

男性とはまた違った孤独との闘いがあり、

そんな辛さを誰も言えず抱え込んでしまった場合には

こんな旅があったらどんなに心が解き放たれるだろうかと思いました。

 

どの旅でも自然の豊かさが描かれていて、

北海道でハーレーを乗っている心地良さや

自然の中での丹頂鶴が舞う光景などが目の前にあるかのような描写は

読んでいてもとても心地良かったです。

 

「さいはての彼女」で出逢った女性の凪の存在がとても印象的で

この物語に風を吹かせているかと思います。

そしてそんな彼女を育てた父親の存在も素晴らしいものがあります。

聴覚障害のあった凪は読唇術を習得しようとしても

なかなか出来ずにいたところ、

そこには耳の聞こえない人と「線」みたいなものが

あるのと答えていました。

けれど父の言葉は

そんな「線」はどこにもない。

もしあるとしたら、それは耳が聞こえる人たちが引いた「線」じゃない。

お前が買ってに引いた「線」なんだ。

そんなもん、越えていけ。どんどん越えていくんだ。

などと言いながら励まし自分の好きなハーレーに乗せていました。

自分の身を持ちながら自分とはまた違った娘を

このように育てていく姿には心打たれます。

これはもしかしたら身体の障害だけではなく、

人生の生き方もこのように乗り越えていって欲しいのだという

教えにも思えました。

 

「旅をあきらめた友と、その母への手紙」では

主人公が前半では一人旅をまだ満喫できない自分がいましたが、

時間を追うごとにそれが無くなっていきます。

いつも一緒に来ていた友達を想うことと同時に

自分の人生や友達の人生とその母親も考えることになり

こんな風にお互いに心の底から

思い合える友達がいることが羨ましいと思いました。

友達の母親への手紙を読んでいてとても胸が熱くなり、

主人公とほぼ同じ世代なので

ことさらこうゆう事柄には共感してしまいます。

人生を、もっと足掻こう。って言葉が印象的です。

 

「風を止めないで」は「さいはての彼女」に出てきた凪の母親の話です。

好きなハーレーに乗っていた時に事故に遭ってしまい

もうずっとハーレーを憎んでしまうかもしれないと思っていた時に

ハーレーに魅せられた娘の凪を思う人が訪ねてきたことによって

忘れかけていた心を再認識。

そしてこの心が新たなる門出に向かう予感がして

とても微笑ましく応援をしたくなる気分にさせられました。

 

人はどんな時、どんな場所でも立ち上がれることが

出来るのだと再認識できる作品でした。

 

原田さんの作品はテンポがありとても読みやすく

心にもすっと馴染んで言葉が入ってくるので心も癒されます。

何度でも読みたい作品です。

 



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2017.03.31 Friday | 読書23:36comments(0) | - | by yumi

坂口恭平 徘徊タクシー

坂口恭平さんの『徘徊タクシー』を読みました。

 

ストーリーは徘徊癖をもつ90歳の曾祖母が、故郷熊本で足下を指しヤマグチとつぶやく。

ボケてるんだろうか。

いや、彼女は目指す場所を知っているはずだ!

認知症老人の徘徊をエスコートする奇妙なタクシー会社を

立ち上げた恭平と老人たちの、

時空を超えたドライブを描く痛快作と、熊本震災に翻弄された家族の再生を探る「避難所」など、

三編を収める新編集作品集。巻末に養老孟司との特別対談を収録。

 

坂口さんの作品はこの作品初めてです。

私の読解力が無いのか、何処からが現実なのか夢なのか

妄想なのか区別がつかなく分かりにくかったです。

認知症の方を目の前にしたことが無く

ただ知っている情報でしかなく判断が難しいですが

身内の方が認知症になるというのは

やはり心苦しく痛まれない気持ちになると思います。

正気の時があったりボケていることもあったりと

判断は難しいと思います。

けれど恭平が目の前にした曾祖母の行動は恭平がただやみくもに

判断しているのではなく、そこには愛情も入っているので

他の人が思っていることとは違う発想が浮かび

徘徊タクシーが生まれたのかとも思いました。

介護にもこのような変わってアイデアも使われると

介護する人もされる人も少しは心がときほぐれることが

あるのではないかと思わされました。

 

徘徊タクシーというアイデアはユニークでしたが、

いよいよこれから先が読みたいと思ったら

それが細かく描かれていなくて終わってしまったので

物足りなかったです。

 

熊本県を舞台にしているので熊本弁や蜜柑畑、

有明海の光景などほのぼのとする部分があったのでこれは良かったです。

 

徘徊タクシーの他にも蠅、避難所の二作品がありましたが、

こちらもあまり的を得ているようなものでなく

抽象的なもので心に響くことがあまり無くて理解に苦しかったです。

もしかしたらこうゆう作品は私には向いていないのかなと

思ったりしてしまいました。

 

タイトルが興味深かったので期待をしていたのですが、

少し期待外れだったのが残念です。



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2017.03.29 Wednesday | 読書23:53comments(0) | - | by yumi

益田ミリ 心がほどける小さな旅

益田ミリさんの『心がほどける小さな旅』を読みました。

 

ストーリーは遠くに行きたい。そう思うときは心がカチコチに固まっている。

南国の青い海や大自然に飛び込めれば何よりだけど、

もっと気軽に、季節に合わせてお出かけすれば、気分はぐんと上昇。

春の桜花賞から鹿児島の大声コンテスト、夏の夜の水族館、

湿原カヌー体験、雪の秋田での紙風船上げまで。

北から南、ゆるゆるから弾丸旅まで。

元気が湧く旅エッセイ。

 

春夏秋冬でぶらりと行ける旅先が書かれているので、

読んでいてこちらも心がほぐれてきました。

何か所か行った所はまたその時の思い出が甦って懐かしんだり、

行ったことのない場所はとても興味深く思い

一度はどれも訪ねてみたい場所でした。

海外旅行も良いですが、国内でこんなに身近で素敵な場所が沢山あるので

日本もまだまだ隅には置けないです。

この中で特に行ってみたい場所は山形県にある山寺と

呼ばれる宝珠山立石寺。

山の中の石段をかなり登らなければ辿り着かないお寺だそうですが、

「登らなければ味わえない感動」というのを味わってみたいです。

他にも釧路湿原、冬のきらきらうえつに乗って夕陽を見たり。

自然のみなぎるパワーを感じてみたいです。

 

旅先での旅行記も良いですが、

その中でふと出てくる人生語録のような言葉が

じんわりと心に沁みわたりまたこれで心も整理されます。

旅行はこんなに心をすっきりとさせ、

人間的も成長させられるものかと思い

なんだか一人旅というのをしてみたくなる気分にさせられました。

 

益田さんの独特なイラスト付きでエッセイを読めるので、

また心が疲れた時にでも読み返したいと思う一冊でした。

 

 

作品中での好きな言葉(抜粋)

急ぎすぎることはない。

だって、わたしの人生だも〜ん。

 

大人になると、知らず知らずのうちに

自分の窓を小さくしか開かなくなっている。

傷のが嫌で、いつもおっかなびっくり。

そんなだから、ときどきバーンと窓を開きたくなる。

 

普通の暮らしの中で、やろうやろうと思っていたことができずにいると、

それはホコリみたいに心の中に蓄積されるような気がする。

読書だって同じ。あれも読みたい、これも読みたいと思って買った本や、

人から大事なことをし忘れたまま先に進んでいるような

不安な気持ちになってくる。

 



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2017.03.28 Tuesday | 読書11:22comments(0) | - | by yumi