今村夏子 星の子

今村夏子
朝日新聞出版
(2017-06-07)

今村夏子さんの星の子を読みました。

 

ストーリーは主人公・林ちひろは中学3年生。

出生直後から病弱だったちひろを救いたい一心で、

両親は「あやしい宗教」にのめり込んでいき、

その信仰は少しずつ家族を崩壊させていく。

前作『あひる』が芥川賞候補となった著者の新たなる代表作。

 

アメトーク読書芸人の光浦さんの読んだ本で

紹介されていたので手に取りました。

 

新興宗教を信じる両親の元に育っているちひろ。

宗教を信じてみたことが無いので

信じるということがどうゆうことなのかよく分からないですが、

子供の頃だとこんな風にぼんやりとした

存在なのかなと思ってしまいました。

 

幼い頃には分からなかった他の家庭との違いが

成長するにつれて子供もある程度理解をしつつも、

宗教というものを信じていないことがあったりして、

それが思春期の時期を重なると

複雑な心境になるのだなと思いました。

 

ちひろの唯一の楽しみだった絵を描くことも、

初恋があったことも両親が宗教に入っていたことが

少し関係していたのでこれが

一瞬にして儚くも消えてしまったことが少し可哀想で

切ない思いがしました。

 

ラストには親子一緒に肩を並べて夜空を見て

一見ほのぼのとした温かい光景のような気もしましたが、

この後の親子関係はどうなってしまうのだろうかという

不穏な余韻を残しています。

このような環境で育っていた子供はいずれは

両親と同じように宗教を信じることになるのか、

それともちひろの場合は違う人生を歩むのかが知りたくなります。

 

2017年の芥川賞候補作ですが特に難しくて読みにくい訳でもなく、

変に凝った作風ではなくてサクサクと読めました。

といっても感想を書くには難しい作品でした。

 

今村さんの作品は初めてですが、

これをきっかけに他の作品も読んでみたいと思える作品でもありました。

 

 

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2017.12.10 Sunday | 読書11:23comments(0) | - | by yumi

東野圭吾 祈りの幕が下りる時

東野圭吾さんの祈りの幕が下りる時を読みました。

 

ストーリーは 悲劇なんかじゃない これがわたしの人生。

極限まで追いつめられた時、人は何を思うのか。

夢見た舞台を実現させた女性演出家。

彼女を訪ねた幼なじみが、数日後、遺体となって発見された。

数々の人生が絡み合う謎に、捜査は混迷を極めるが…。

第48回吉川英治文学賞受賞作品!

1000万人が感動した加賀シリーズ10作目にして、加賀恭一郎の最後の謎が解き明かされる。

 

東野さんの作品は好きなので様々に読んでいますが、

加賀恭一郎シリーズはあまり読んでなかったですが、

1月に映画の公開になるというので手に取りました。

 

今回も沢山の登場人物が出てきて

そこから様々な伏線が出てくるのですが、

それが後半にならないとなかなか犯人らしき人物が

浮かび上がらないのでかなり読み応えがありました。

 

一つの小さな悲劇から一生自分の本当の名前と正体がばれないように

生きていくという過酷な人生。

その事を選択する時には一瞬のことだけれど、

歳月が経つごとにそれがいかに罪深く生きていくこと、

そして辛くて孤独な人生だということが伺え知ることが出来ます。

それがまして自分の事で他人までも巻き込んでしまうとなると

どんなに辛い人生だったかと想像してします。

 

犯人に辿りついた時にとても切なくも悲しく、

何とも言いようのない無念さが残りました。

 

今回は加賀シリーズの集大成となっているので、

加賀の謎であった父と二人であったことが解明されていきます。

それと同時に封印されていた母との記憶、

母の想いはとても切なくて目頭が熱くなる思いです。

 

時々東野さんの作品にはミステリーながらも

家族をテーマにしたストーリーがねじ込まれているので

とても共感でき、この作品でも親子の絆が主軸になっているので

良かったです。

 

これで加賀シリーズが終わりというのも寂しい気がしますが、

読んでいないものがまだ沢山あるので、

これからでも徐々に読んでみようかと思っています。

 

どんな作品でもラストには納得させられてしまうので、

東野さんの作品は安心して読めるので好きです。

この作品の映画も機会があったら観てみたいです。

 

 

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2017.12.01 Friday | 読書18:37comments(0) | - | by yumi

益田ミリ 美しいものを見に行くツアーひとり参加

益田ミリさんの美しいものを見に行くツアーひとり参加を読みました。

 

内容は 一回きりの人生。

行きたいところに行って、見たいものを見て、

食べたいものを食べるのだ。

ツアーに申し込めば、どこにだって出かけられる!

41歳 北欧でオーロラを見た

42歳 ドイツのクリスマスマーケット

44歳 世界遺産モンサンミッシェル

45歳 ブラジル・リオのカーニバル

48歳 台湾で平渓天燈祭に参加

 

旅じたくからお土産、 団体旅行での身の処し方まで。

40代の旅は自分仕様。 エッセイとイラストと写真で構成。

 

益田さんの旅のエッセイは好きなので何冊か読んでいますが、

今回は写真付きになっているので更に具体的に

旅の風景が分かるので良かったです。

 

どの旅先も素敵な所ばかりで行ってみたい所ですが、

モンサンミッシェルは他の場所とは特に違う印象を受けたので、

一度は行ってみたい場所だと思ってしまいました。

ヨーローッパの旅の良さはやはり裏切ることなく、

何処の風景も絵になるのが再認識されます。

 

「行きたいところは、遠くからいくのが良いのよ。

 体力のあるうちにね。」

という旅行中に出会った歳を重ねた女性の言葉が印象的で

重みのある言葉でした。

 

旅したくからお土産、

団体行動での身のこなし方まで細かく書かれれいるので、

一人旅好きな人には実践的な物だと思います。

 

女性の一人旅、まして海外旅行となると色々と不便なことや

怖いことなどとありますが、ツアーにひとりで参加というのも

なかなか有意義で良いなと思いました。

旅を一人旅を上手くしている方というのは、

こうゆう所で上手くしているのだと初めて知った気がします。

 

なかなか旅行にも行けないので、

この本を読んで気分だけでも海外旅行に行った気分を味わえました。

それと同時にふと普段の生活に疲れた時に、

この本をまた捲ってみて心の旅をしてみたいと思いました。

 

行きたいところに行って、

見たいものを見て、

食べたいものを食べられることの幸せ。

これが一番の人生の醍醐味ではないでしょうか。

こんな人生を多く経験してみたいものです。

 

 

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2017.11.29 Wednesday | 読書19:21comments(0) | - | by yumi

西加奈子 i(アイ)

西 加奈子
ポプラ社
(2016-11-30)

西加奈子さんのi(アイ)を読みました。

 

ストーリーは「この世界にアイは存在しません。」

入学式の翌日、数学教師は言った。

ひとりだけ、え、と声を出した。ワイルド曽田アイ。

その言葉は、アイに衝撃を与え、彼女の胸に居座り続けることになる。

ある「奇跡」が起こるまでは―。

「想うこと」で生まれる圧倒的な強さと優しさ―直木賞作家・西加奈子の渾身の「叫び」

に心揺さぶられる傑作長編!

 

2017年本屋大賞ノミネート作品 というのは知っていましたが、

アメトーク読書芸人特集で光浦さんの今年読んだ本の

中で紹介されていたのを観て興味を持ち手に取りました。

 

「この世界にアイは存在しません。」という言葉が常に

問いただされいるようだったので、

アイの世界のとても窮屈で苦しい世界が

いつになったら軽くなるのだろうと思いながら読んでいました。

やっと自分の世界から少し解放されそうになってきた矢先に、

心の底から友達と言える友達とのトラブル。

自分が子供を生んで今まで生きた証をこの世に残したかったのに、

片方では違うことを望んでいるなんて・・・

こんな相反することが同時になってしまったところは、

心は引き裂かれそうで読んでいてとても辛かったです。

 

アイはシリアからの養子のハーフという

日本では少し特殊な存在です。

欧米ではハーフも養子もそれ程特別な存在ではならないと思いますが、

アイは養子ということに少し囚われすぎて

孤独感を余計に味わってしまったのかと思います。

養子であってもアイほど家庭やその他の環境に恵まれている人は

なかなかいないと思いますが、

そうゆう問題ではなくこの立場になった人にしか分からない苦しみが

生まれるのかと思いました。

養子などを取り扱った小説は何作か読んだことはありますが、

養子側からの心の叫びを読んだのは初めてかもしれません。

 

苦しくても一人孤独に耐えているアイを追っていると

本当に芯が強くて凄い女性だと思いました。

そして本当のアイを知っているからこそ

頼り甲斐もあり包容力のある夫が寄り添い、

そしてまた親友にも恵まれて、

確実なアイに成長したのだと思います。

 

アイの本当の祖国でもあるシリアの現状が度々出てきたり、

近年の世界情勢や災害、事故などがずらりと並んでいると

こんなにも世界では惨状があるのだと思わされます。

アイのように惨状を知り罪悪感を持つようなことはないですが、

それを情報として知っているだけ何もできなかったなとも思わされて

日本だけを見るのではなく、世界全体を見ているアイは凄いとも思います。

 

アイは小さな世界から大きな世界と目を向けて

何かを発信しているような気がします。

ラストに本当の自分の存在を分かったことで、

アイの今まで漲っていたパワーがここで爆発して

ここから力強く羽ばたけていけるのかと思うと感涙しそうでした。

 

アイは愛するの愛だと思え、

愛ということにパワーを感じられた作品でした。

 

西さんの作品は今までに何作が読んだことがありますが、

読みやすくて、このような心揺さぶられる作品は初めてで

今の世界情勢、社会などを反映してこの時代に読めて

良かった作品だと思いました。

 

 

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2017.11.25 Saturday | 読書14:12comments(0) | - | by yumi

短編工場 浅田次郎、伊坂幸太郎他

 

短編工場を読みました。 浅田次郎、伊坂幸太郎、石田衣良他

 

内容は読んだその日から、ずっと忘れられないあの一編。

思わずくすりとしてしまう、心が元気になるこの一編。

本を読む喜びがページいっぱいに溢れるような、とっておきの物語たち。

2000年代、「小説すばる」に掲載された短編作品から、

とびきりの12編を集英社文庫編集部が厳選しました。

『かみさまの娘』桜木紫乃

『ゆがんだ子供』道尾秀介

『ここが青山』奥田英朗

『じごくゆきっ」桜庭一樹

『太陽のシール』伊坂幸太郎

『チヨ子』宮部みゆき

『ふたりの名前』石田衣良

『陽だまりの詩』乙一

『金鵄のもとに』浅田次郎

『しんちゃんの自転車』荻原浩

『川崎船』熊谷達也

『約束』村山由佳  12編収録

 

 

それぞれの作品の印象

かみさまの娘 

亡き母の思い出を思い返しつつ、自分の半生を見つめ直し

これからの人生へと。

人はそのときどきに見たいものしか見えないんです。

これが印象的です。

 

ゆがんだ子供

道尾さんらしくホラーサスペンステイストでした。

この子供はいったい何者なのでしょう。

少し不気味な余韻が読了後も効いています。

 

ここは青山

この作品は読んだことがありましたが、

また読んでみましたが面白かったです。

奥田さんらしくユーモラスに飛んでいてかつ

未来に向けて明るいので好きな作品です。


じごくゆきっ

女子高生のような少し子供じみた文章が

逆に新鮮で面白くこんな現実逃避も良いかなと思えました。

大人がこんな風に現実逃避をしたくなる気持ちもよく分かります。


太陽のシール

何もかも優柔不断な男性が数年後に隕石が落ちてくることから

急に心変わりをして、人生の一大事を決めてしまうという

この展開が面白いと思いました。

この後も知りたいという気にさせられました。


チヨ子

倉庫に置いてあった着ぐるみを着てみたら、

そこから見える裏の人間模様が見えるという不思議な世界。

そして最後には自分の大切にしていた

ぬいぐるみを思い出してみたりという

ありそうでなかった世界が読んでいて面白かったです。

宮部みゆきの作品にしては珍しいタイプの作品だと思います。
あなたの鏡の中には、何があり映るでしょうか?


ふたりの名前

同棲しているカップルなのに何でも自分の物に名前を書いておくという

律儀というかユニークなカップル。

そこに友達から貰ってきた猫のあることをきっかけに

ぐんと二人の間の距離を縮めてほんわかとした物語でした。


陽だまりの詩

生死について情景や心境が切々と描かれていますが、

暗いものではなく綺麗に描かれているので、

まるで御伽噺のような錯覚になりました。

こうゆう作品は初めてなのでとても印書的です。


金鵄のもとに
戦時中の話が詳細に書かれていて、

この短編集の中では一番重いテーマの作品だと思います。

生きるということは本当に大変で苦しいというのを痛感しました。


しんちゃんの自転車
幼い頃の少し怖いような可愛いらしいような思い出を

振り返っていますが、

自転車を漕ぐ光景や子供同士のやり取りが

元気いっぱいでハツラツ感があって躍動感があり読みやすかったです。

誰にでも一つはこんな思い出がありそうな気にさせられました。


川崎船
方言がきつくて読みにくかったですが、

漁船の大変さがよく分かります。

蟹工船のような印象もありますが、

ラストに良い話になりじんわりと胸を打つものがありました。

約束

子供の頃にタイムマシンを作ってみたいという願望は

多くの人があるかと思います。

その思いをある事をきっかけに作るようになりますが、

それを自分のためだけでなくある人のために作るという夢が

胸を打たれるものがありました。

その思い出を大人になってからまた思い出し、

これからの思いを馳せているのがなんとも良いです。

「不公平」ってのはもしかして、

「人生」ってやつの別の呼び方なんじゃねえかってね。

という言葉が印象的です。

 

 

集英社の今年の短編集三部作と短編復活を読み、

最後にこの本を手に取りました。

 

今回は工場というテーマとはあまり関係ないようなものが多く、

ジャンルも様々あったので読みがいがありました。

好きな作品は「ここは青山」、「じごくゆきっ」、 「太陽のシール」、

「チヨ子」、「二人の名前」、「しんちゃんの自転車」、「約束」。

 一つ一つの作品にけっこう作家さんの色が出ていて、

どれも濃厚な作品ばかりでした。

 

今回も読んだことのない作家さんを発掘できたので、

これをきっかけに他の作品も読んでみたくなりました。

また短編集が出たら読んでみたいと思います。

 

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2017.11.18 Saturday | 読書22:21comments(0) | - | by yumi

湊かなえ 白ゆき姫殺人事件

湊かなえさんの白ゆき姫殺人事件を読みました。

 

ストーリーーは化粧品会社の美人社員が黒こげの遺体で発見された。

ひょんなことから事件の糸口を掴んだ週刊誌のフリー記者、

赤星は独自に調査を始める。

人への聞き込みの結果、浮かび上がってきたのは行方不明になった被害者の同僚。

ネット上では憶測が飛び交い、週刊誌報道は過熱する一方、

匿名という名の皮をかぶった悪意と集団心理。

噂話の矛先は一体誰に刃を向けるのか。傑作長編ミステリー。

 

湊さんの作品は何冊か読んでいますが、

今回のは少し読みずらくていまいちすっきりしませんでした。

巻末にある参考資料のSNSや雑誌の記事などが、

もう少し分かりやすいと良かったと思いました。

 

犯人はいつも通り最後にならないと分からなくて

分かった時には驚きました。

それにしてもこの作品だけでなく実際の週刊誌などのマスコミは

同じように話を盛ったり、嘘や噂話ばかりが先行して

ヒートアップしていると思います。

容疑者や犯人でもないのに勝手に決めつけられてしまい、

そうなってしまった人のプライバシーや人権などは

どう考えているのかと思ってしまいました。

 

この作品を読むとまた女性の人間関係は表だけでは分からず、

裏を返すと本当に怖いなと思いました。

 

ミステリーというよりも過剰報道はくれぐれも注意するようにと

肝に銘じられる作品でもありました。

 

 

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2017.11.13 Monday | 読書23:52comments(0) | - | by yumi

恩田陸 木洩れ日に泳ぐ魚

恩田陸さんの木洩れ日に泳ぐ魚を読みました。

 

ストーリーは舞台は、アパートの一室。

別々の道を歩むことが決まった男女が最後の夜を徹し語り合う。

初夏の風、木々の匂い、大きな柱時計、そしてあの男の後ろ姿―

共有した過去の風景に少しずつ違和感が混じり始める。

濃密な心理戦の果て、朝の光とともに訪れる真実とは。

不思議な胸騒ぎと解放感が満ちる傑作長編。

 

サスペンス、ミステリーという振り込みで、

一室の部屋で殺人事件の話題から男女の過去や秘密、

そして恋愛話などといつの間にか話がすり替わっていたという

不思議な空間に陥りました。

 

読解力が乏しいせいか

読み終わってもまだ明確に分からないことが多々あって

すっきりしないことがあります。

二人の未来も知りたいのでこの先も読みたい気がします。

好きな相手の言葉のやり取りには

男性は割と包みながら話していましたが、

女性は踏ん切りが良いのか

割と核心に迫る話し方なのでゾクゾクさせられて

上手く心理作戦に嵌りました。

 

それにしても一晩がこんなに長くて濃密になるなんて、

お互いの想い方が違うとこんな別れ際になるのかなというのが

うかがい知ることが分かります。

 

恩田さんの作品は「蜜蜂と遠雷」がかなり印象的に思っていたので、

この作品を読むと少し違って消化不良に思えてしまいました。

人によって作品の好き好きがあると思うので、

このような作品が好きな方にはお勧めかと思います。

 

 

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2017.11.09 Thursday | 読書23:59comments(0) | - | by yumi

益田ミリ こはる日記

益田ミリさんのこはる日記を読みました。

 

ストーリーは中学から高校へ、何気なく過ぎていくこはるの毎日。

揺れ動く感情を切り取った1コマ1コマが、

大人になりたくない/なりきれない、

誰もの胸にしまわれた「あのころ」を揺り起こす。


十代の学生時代の事が、

まるでついこの間の事のように細かく描かれていました。
将来の事、家族の事、思春期の身体の事、

恋の事など今とは違った事が沢山書かれていて

自分の青春時代と重ね合わせながら読めました。
こはるさんようにこれほどまでナイーブな

心模様にはなっていませんでしたが、

同じ様な悩みも多々あり共感出来てほっとしました。
でも友達やグループをパスポートという考え方は

した事がないのでちょっと友達に対して

失礼ではないかと思ってしまいました。

こはるさんはその後どんな恋愛をして、

どんな大人になり人生を送ったのかちょっと知りたい気がするので

この続編があったら読みたいと思います。

 

懐かしいあの頃に戻れる作品でもあり、

これからこの年頃を迎える学生さんにも楽しめる作品だと思います。

 

 

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2017.11.06 Monday | 読書18:40comments(0) | - | by yumi

小川糸 キラキラ共和国

小川糸さんのキラキラ共和国を読みました。

 

ストーリーはツバキ文具店は、今日も大繁盛です。

夫からの詫び状、憧れの文豪からの葉書、大切な人への最後の手紙…。

伝えたい思い、聞きたかった言葉、承ります。

『ツバキ文具店』待望の続編。

 

ツバキ文具店を読みとても良かったので、

その続編としての作品だったので手に取りました。

 

今回は鳩子がミツローさんと結婚してからの事柄が

主に描かれています。

結婚をして夫になったミツローさんとの距離感、

そして一番大切なのはQPちゃんとの接し方。

今まではご近所さんという気軽なお付き合いだったけれど、

結婚をきっかけにそれまでの関係とはまた違ってくるので

それに悩んでいた鳩子が徐々にご近所でもなく、

変に肩肘を張らずに母親になっていこうとしている姿が

微笑ましかったです。

 

そして一番の心のひっかかりであった美雪さんの存在が、

こんな風にして自然に受け入れられて、

形や姿はないけれど四番目の家族として

受け入れているのが良かったです。

 

目の見えない少年がお母さんに感謝の手紙を書いたことは、

本当に名誉ある仕事でした。

こんな手紙を息子から貰ったら涙ものだと思います。

少年も素晴らしいですが、今までそう育てたお母さんも

素晴らしいと思いました。

 

鳩子がミツローさんの故郷へ初めて帰省の場面では

何だか遠い昔の記憶を思い出し初心を思い出させされました。

事情を知っている家族達もみんな温かく良い人ばかりで

よりいっそう鳩子とミツローに幸せになって欲しいと思えました。

作品の中で心に響いた言葉は

人生は長いとか短いじゃなくて、

その間をどう生きたかだと思うから。

隣の人と比べて、自分は幸せとか判断するんじゃなくて、

自分自身が幸せだと感じるかどうかだもん。

 

今回も何人かから代筆の仕事の依頼があり、

手紙を書いていますが、前回の「ツバキ文具」よりも

少し印象が薄い感じがしたのでもっと素敵な手紙を

沢山読みたかったです。

 

今回も鎌倉が舞台なので鎌倉の自然、

歴史ある街並みなどが四季を通して楽しめました。

この作品を読むとゆったりとした時間の流れになり、

穏やか気分に浸れるので、

また丁寧に読み返したくなります。

そして最後には大切な誰かに手紙を書きたくなる気分になります。

 

少し気分が落ち込んだ時にも

私達にはいつだって美しい光りに包まれている。

だからきっと大丈夫だ。私にはキラキラがある。

この言葉も魔法のように唱えれば、

きっと前に進めるというのがまた心を癒してもらえて

心が温かくなりました。

 

 

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2017.11.04 Saturday | 読書19:22comments(0) | - | by yumi

カズオ・イシグロ 夜想曲集

カズオ・イシグロさんの夜想曲集を読みました。


ストーリーはベネチアのサンマルコ広場で演奏するギタリストが垣間見た、

アメリカの大物シンガーとその妻の絆とは―ほろにがい出会いと

別れを描いた「老歌手」をはじめ、

うだつがあがらないサックス奏者が一流ホテルの特別階でセレブリティと

過ごした数夜を回想する「夜想曲」など、

音楽をテーマにした五篇を収録。

人生の夕暮れに直面して心揺らす人々の姿を、

切なくユーモラスに描きだしたブッカー賞作家初の短篇集。

老歌手

降っても晴れても

モールパンヒルズ

夜想曲

チェリスト 五編収録

 

海外の翻訳本は殆ど読まないですが、

ノーベル文学賞を受賞されたというので

初めてイシグロさんの本を手に取りました。

 

五編の共通するところは音楽をテーマにして

夫婦のいざこざが描かれています。

どれも主人公が男性のうだつの上がらないミュージシャンです。

うだつが上がらないから妻と関係が上手くいかないのか、

それとも妻との関係も上手くいかないからうだつが上がらないのか。

と卵が先か鶏が先かと思ってしまいますが、

どちらかが上手くいかないと両方ダメになってしまう

パターンがこの芸術家には多いようにも思えます。

男性がうだつが上がらない状態だと日本だけでなく、

他の国でも男性が切なく思えてしまうのは万国共通なようです。

 

ここに出てくる音楽は洋楽であまり知らない分野だったので、

詳しいことを書かれていても理解しにくく、

雰囲気などもしっかりと味わえない所が少し残念でした。

音楽に詳しい方だったら音楽の要素も味わいながら

この作品も十分に味わえるかと思います。

 

解説ではユーモラスに描かれているとありますが、

ユーモラスというのが日本と海外では少し異なると思うので

あまり笑えるという要素が低いかと思いましたが、

一番分かりやすくて面白かったのは「夜想曲」でした。

これは映像化にしたら凄く分かりやすくて面白いかと思います。

コメディ映画にでもなりそうな気がします。

この作品の中で

人生は、ほんとうに一人の人間を愛することより大きいのだろか。

という台詞が印象深かったです。

 

好みの作品は「老歌手」。

ベネチアという舞台からいっそう悲哀感が出ていて、

男性の女性に対する想いのいじらしさ、純粋さが出ていたようで

思わず頑張って欲しいとエールを送りたくなるような物語でした。

 

ラストの「チェリスト」だけは夫婦ではなく、

これから結婚して夫婦になる作品でしたが、

それまでが不思議な関係の物語でした。

これが音楽の才能、または感性や才能というものなのかとも思い

それまでの物語のミュージシャンの才能というものを

また振り返り考えさせられるものかと思いました。

 

どの作品もどこか大人の雰囲気があり、

セピア色のアルバムをめくっているような雰囲気を味わいました。

やはり風景、情景などが日本人とはまた違った表現方法なので

異国情緒がここかれも垣間見れました。

これぞ海外の大人の文学なのかなとも思わされました。

 

翻訳本にしては短編集のせいか割と読みやすい作品が多かったので、

また何かの機会があったら今度は長編を読んでみたいと思いました。

秋の夜長に音楽と共に読書をするには良い作品だと思います。

 

 

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2017.11.03 Friday | 読書16:58comments(0) | - | by yumi