石田ゆり子 天然日和

石田ゆり子さんの『天然日和』を読みました。

 

内容は 幻冬舎ウェブマガジン連載の「おぉ、素晴らしき日常」に

書下ろしを加えた、待望の一冊。

これが私のまいにちです―。

まな板の上の鯉状態になった韓国式あかすり初体験、

人の優しさが身にしみた真夜中の悲劇「JAF事件」、

サングラスとマスクの変装で挑んだフリーマーケット、

猫四匹と犬一匹の大所帯、大好きな本・お茶・雑貨のこと…。

人気女優が、日常のささやかな出来事を、

温かくユーモラスに綴る名エッセイ第一弾。

 

特別なファンでもないですが、長年活躍されていて

最近になって女優として人気があり、

同世代としてどんな人なのか興味があったので手に取りました。

 

文章がまるで言葉で囁いているかのように優しい言葉、

そして端的ですっきりと書かれていて

とても読みやすく何とも心地良いエッセイで

石田さんのイメージが今までよりも

もっと良くなって親近感が湧きました。

 

書くことに対すること、本に対すること、

物事に対する考え方、姿勢なども共感する事も多々あり

一人の女性として、そして一人の人間として素敵だなと思いました。

 

日々の普段の生活を大切に、一つの事を大事にしながら

生活をしているというのが伺えてこうゆう暮らし方を

以前から憧れていたので益々興味を持ちました。

 

「書く」という作業は、「懺悔」と「浄化」と表していましたが、

これも上手いなと思い無意識に書いていた物も

自分にも少し意味があったようなものであり、

自信のようなものが見つかったような気がしました。

 

この作品は10年以上も前の作品ですが、

当時の石田さんはこんな事を考えていたのかと思うと

自分と比較しているとかなり現実的で

大人なしっかりとした女性だなと思いました。

今の年齢でこの考え方だと丁度良いように思えてしまいました。

 

普段の石田さんの生活があますところなく垣間見れて、

時には空想にふけっていたり、ペットと戯れたり奮闘したりと

女優以外の自然体の石田さんが知れて嬉しかったです。

素敵な言葉が沢山詰まっているので、

またゆっくりと再読したい一冊になりました。

 

 

この続編の「旅と小鳥と金木犀ー天然日和」もあるので続いて読みます。

 

 

 

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2018.02.24 Saturday | 読書15:36comments(0) | - | by yumi

荻原浩 オロロ畑でつかまえて

荻原浩さんの『オロロ畑でつかまえて』を読みました。

 

ストーリーは超過疎化にあえぐ日本の秘境・牛穴村が、

村おこしのため、倒産寸前の広告代理店と手を組んだ。

彼らが計画した「作戦」とは! ? 痛快ユーモア小説。

第10回小説すばる新人賞受賞作。(解説・池上冬樹)

 

この本のタイトルを見ると思い出してしまったのが

「ライ麦畑でつかまえて」だったので

もしかしたらこの作品と似ているのかと思ってしまいました。

「ライ麦畑でつかまえて」は読んだことが無いですが、

青春小説に対してこちらはユーモア小説だったので

全然違うタイプでした。

 

荻原さんの作品が好きで何冊か読んでいますが、

この作品がデビュー作となりますが

古臭さの雰囲気は微塵も感じることがなく、

過疎化と高齢化社会を上手く混ぜて村おこしを

ユーモラスに描いているストーリーでした。

 

村人達の個性がかなり強いと思いますが、

これにも負けず手を組んだ広告会社の社員達も

個性の強い人達が多いので、この人達の行動、会話だけを

読んでいるだけでもくすりと笑えてしまいます。

 

せっかくの村おこしも成功するかと思いきや、

実在しない物をPRに使ったことによって四苦八苦してしまうのは

残念なこどですが、目に見えてダメだと分かって

実行してしまったことが

またユーモアがあって面白いです。

けれどこの村おこしをしたことによって、

最終的には村の良い所がより分かり、その後もそれぞれに良い道が

開けたのでサクセスストーリーとまではいかないですが

結果オーライだったように思えました。

 

奥羽山脈の麓にある秘境という設定で独特な方言と訛り、

そしてヘラチョンペ、オロロ豆という特産物。

舞台設定と思いつつも特異的な名前にも

荻原さんの得意とするユーモラスが散りばめられていて

これが原点なのかと感じました。

 

少し独特な訛りなどの所は読みにくい部分がありましたが、

とにかく頭を空っぽにして楽しみたい時に読むには

お勧めな作品だと思います。

 

 

 

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2018.02.21 Wednesday | 読書18:02comments(0) | - | by yumi

長江俊和 出版禁止

長江俊和さんの『出版禁止』を読みました。


ストーリーは著者・長江俊和が手にしたのは、いわくつきの原稿だった。

題名は「カミュの刺客」、執筆者はライターの若橋呉成。

内容は、有名なドキュメンタリー作家と心中し、

生き残った新藤七緒への独占インタビューだった。

死の匂いが立ちこめる山荘、心中のすべてを記録したビデオ。

不倫の果ての悲劇なのか。なぜ女だけが生還したのか。

息を呑む展開、恐るべきどんでん返し。異形の傑作ミステリー。


心中事件から生還した女性を男性ルポライラーが取材をしていく。

取材をしていくうちに彼女の魅力に惹かれてしまい・・・

心中事件の真相は意外なものがありましたが、

それよりもラストになっての大どんでん返しの結末が、

もう一度前に戻らないとライターの

あちこちに散りばめられた 言葉のトリックの謎を

解かないといけないと思いました。

けれどライターが起こした行動があまりにもおぞましいので、

もう一度読むには少し勇気がいるかと思います。

 

ライターがどんどんと彼女の真相に迫ろうという行動は

読んでいて引き込まれていきますが、

読了後は心中の真相がはっきりと分かることがなく、

もやもや感が残ってしまいました。

ただ心中がいかに愛の契りだとしても

今の世の中にはあまり存在できないのかもと思いました。

そして愛とは美しく永遠のものかもしれないですが、

時には非情なものになってしまうかと思えました。

 

長江さんの作品は初めてで、

このようなタイプの作品も初めてなので斬新でした。

普通のミステリー小説に飽きた方には

時にはこんな異色のミステリー小説も良いかと思います。

かなりラストでは裏切られるので覚悟をして読むのをお勧めします。

 

 

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2018.02.19 Monday | 読書19:57comments(0) | - | by yumi

湊かなえ 物語のおわり

評価:
湊 かなえ
朝日新聞出版
¥ 691
(2018-01-04)

湊かなえさんの『物語のおわり』を読みました。

 

ストーリーは病の宣告、就職内定後の不安、子どもの反発…

様々な悩みを抱え、彼らは北海道へひとり旅をする。

その旅の途中で手渡された紙の束、

それは「空の彼方」という結末の書かれていない小説だった。

そして本当の結末とは。あなたの「今」を動かす、力強い物語。

 

結末の書かれていない「空の彼方へ」という小説が

北海道を旅する人達にバトンタッチされていく形になっています。

この作品の結末を読者に任せるという手法が面白いです。

そして旅先での登場人物がさりげなく現われて、

さりげなく小説が渡されていくのが見事でした。

 

最後までどんな結末になるのかワクワク感が止めらず、

旅先での登場人物と同じようにラストの結末を

色々な方向から想像をさせられました。

人生の岐路や置かれた環境など様々な所で、

この作品への思いや考え方が全然異なってくるのが、

また面白く考えさせられることばかりでした。
 

結末の書かれていない小説の行方とそれを書いた女性の行方は

どうなってしまったのかと思えば、後半になりデジャブーのように

同じストーリーが出てきて、これも過去から未来へと

見事にバトンタッチされていて読んだ後にもすっきりとしました。

 

どんな時代でも夢を追い求める人、

夢を諦める人、夢を助ける人、夢を妨害する人がいて

これがあるからこそ人生は苦しくも歩きにくいものであっても

最後には笑ってまた歩き出せるという希望があることを

また思い知らせてくれたような気がしました。

そして歳を重ねても何か一つ小さなものでも良いから、

夢を持ち続けていたいなと思いました。

 

ストーリーの舞台が札幌、小樽、洞爺湖、旭川、美瑛、富良野、

網走、摩周湖、知床と北海道になっていて風光明媚な場所

ばかりだったので一度は北海道へ旅してみたいと思っているので、

益々北海道の良さが伝わって行ってみたくなりました。

 

湊さんの作品というとミステーでどちらかというと

グロテスクでドロドロとした印象がありますが、

この作品ではそれは一切なく、読了後は清々しい気持ちになりました。

湊さんの新境地の作品だと思うのでお勧めな一冊だと思います。

 

 

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2018.02.18 Sunday | 読書15:20comments(0) | - | by yumi

森沢明夫 たまちゃんのおつかい便

森沢明夫さんの『たまちゃんのおつかい便』を読みました。


ストーリーは過疎化と高齢化が深刻な田舎町で「買い物弱者」を

救うため、大学を中退したたまちゃんは、

移動販売の「おつかい便」をはじめる。

しかし、悩みやトラブルは尽きない。

外国人の義母とのいさかい、救いきれない独居老人、大切な人との別れ…。

それでも、誰かを応援し、誰かに支えられ、にっこり笑顔で進んでいく。

心があったまって、泣ける、お仕事成長小説。

 

<目次>
第一章 血のつながり
第二章 ふろふき大根
第三章 涙雨に濡れちゃう
第四章 秘密の写真を見つけた
第五章 まだ、生きたい
第六章 かたつむり
あとがき

 

この本を読む前に偶然にもこの作品の題材になったものが

テレビの特集であったので観てから本題に入りました。

 

大学生活に有意義さを感じなかったたまちゃんが

自分の身近な所から自分の遣り甲斐を見つけ、

それが過疎化と高齢化が深刻に抱える買い物弱者を救う

移動販売のお使い便を始めるなんて

本当に凄いアイデアと行動力だと思います。

 

おつかい便だけの仕事だけでなく見知らぬお年寄りに出会っても

優しく声をかけて何かしらお手伝いをしている

姿勢と心掛けは本当に感心してしまいました。

これだけの行動力と優しさがあるのに、

二人目のお母さんのシャーリーンには時々苛立ったりして

いる時があったりするのでまだ子供みたいなところがあって、

少し憎めないところもありました。

 

たまちゃんの周りの友人や家族などにも

それぞれに抱えきれない辛い過去がありますが、

それでも互いに支え合っていて生きている姿が良かったです。

 

静子ばあちゃんが徐々に最期を迎える「まだ、生きたい」の章では、

涙なくてしては読めず、死ぬことはとても怖いことではありますが、

このように温かい気持ちで何かに包まれるようになれる

ということがあるかと思うと少し気持ちが楽になれる気がしました。

こんな風に人生を振り返えられれば良いなとも思いました。

 

森沢さんの作品が好きなので何冊か読んでいますが、

今回も人生を生きていく上での素敵な言葉が

沢山散りばめてあって学ぶことが沢山ありました。

中でも

人生には、みんなが通ったあとにできる轍はあっても、レールはない。

だから、あなたは自分の心を羅針盤にして、

あなただけの道を歩いていけばいい。

そして、これこそが唯一、後悔をしないで死ぬための方法なのだ

 

人生には「失敗」はない。あるのは「成功」か「学び」だけ。

 

フィリピンの諺

死んでしまった馬に、草は必要ない

 日本語翻訳

 本当に必要なときこそ、その人を助けなければならない。

 

人生は振り子 悪い事もあれば、その分良い事がやってくる

 

こうゆう言葉はいつまでも心に留めておきたいです。

 

400頁少々ある厚い本でしたが、それを感じることがなく

会話が生き生きとしているのでとても読みやすかったです。

この作品でも何かに躓いた時に背中を押してくれる言葉が

沢山詰まっていて心がとても温まり、

少しでも前向きになって歩いていこうという希望が持てる作品でした。

 

森沢さんの作品はいくつか映画化されていて、

この作品も映画にしても価値のあるものだと思うので切望します。

 

 

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2018.02.07 Wednesday | 読書19:13comments(0) | - | by yumi

東野圭吾 人魚の眠る家

東野圭吾さんの『人魚の眠る家』を読みました。

 

ストーリーは娘の小学校受験が終わったら離婚する。

そう約束した仮面夫婦の二人。

彼等に悲報が届いたのは、面接試験の予行演習の直前だった。

娘がプールで溺れた―。

病院に駆けつけた二人を待っていたのは残酷な現実。

そして医師からは、思いもよらない選択を迫られる。

過酷な運命に苦悩する母親。その愛と狂気は成就するのか―。

 

映画化になるというので手に取りました。

 

娘がプールで事故に遭い、

そして医師からは思いもよらない現実を告げられる。

脳死、臓器提供という重いテーマが主になっていますが、

細かく丁寧に描かれていてるので分かりやすかったと思います。

果たして脳死とは一体何なのかと思わずにはいられず、

とても考えさせられることばかりでした。

 

母親の薫子はただ自分の手で娘に対しては

出来る限りの事をしてあげたいという気持ちの一心で

何とも心の揺るがない心の強さには驚かされます。

母親だからこそここまでの境地になるというのが伺い知れます。

 

父親の和昌は別居しているということもあり

少し家族との隔たりがあるように思いますが、

最先端の科学技術を網羅できても、

それが現実に確実に利用できるかどうか分からないという

もどかしさが伝わり父親ならではの苦悩が伺えました。

 

母親だけでなく同じ家族、兄弟となると

幼い頃はよく事情が分からない兄弟の心情も描かれていて

とても辛い心境に立たされてしまうのだと思わされました。

どちらにしても辛い心境は家族みんなで

乗り越えなければいけないと思いました。

自分がもしこのような立場になったらと思うと

どちらの立場になっても難しい選択を迫られて

薫子のようにこんな強い意思にはなれないと思ってしまいました。

母はまさに強しです。

 

東野さんというとミステリー小説と思ってしまいますが、

この作品はミステリー要素は全くなく脳死、臓器移植に対して

真っ直ぐに描かれていて、これをきっかけに医療現場や行政などに

様々なテーマを呈しているとも思えました。

特に子供の臓器提供については諸外国とは異なるので

きちんとして医療制度を作っていかなければいけないと思います。

 

涙なくしては読めず重厚感のある作品なので

多くの方に読んで貰いたい一冊です。

 

映画化にする価値のある作品だとも思えたので、

11月からの映画もとても興味があります。

 

 

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2018.02.02 Friday | 読書20:53comments(0) | - | by yumi

石井遊佳 百年泥

石井遊佳さんの『百年泥』を読みました。

 

ストーリーは私はチェンナイ生活三か月半にして、

百年に一度の洪水に遭遇した。

橋の下に逆巻く川の流れの泥から百年の記憶が蘇る!

かつて綴られなかった手紙、眺められなかった風景、聴かれなかった歌。

話されなかったことば、濡れなかった雨、

ふれられなかった唇が、百年泥だ。

流れゆくのは――あったかもしれない人生、群れみだれる人びと……

 

芥川賞受賞作ということで手に取りました。

 

実に不思議な面白さでした。

インドで暮らしていた時に突然の洪水に遭遇。

そしてその洪水を見ながら自分の半生を思い起こしながら

様々な事が綴られています。

この話の移り変わりが、特にこれといった言葉ではなく、

さらりとしてその事柄に移行していて見事です。

まるで洪水の中から泥が出てくるかのようにプカプカと。

別の例えでいうならば、大阪のおばちゃんが普段何気なく

道端で会話をしているかのように、

話題がどんどんと変わっていくので、

息をつく間もなく話にのめり込んでいって

あっという間に読んでしまいました。

 

インドに行ったことがないので分からないですが、

暮らしてみたらきっとこんな感じだろうなという雰囲気がありました。

今はインドは先進国なので日本語を学びたいという人達が

沢山いるかと思います。

けれどそんな中にも様々な環境で学んでいて、

日本人とはまた違った独特の文化、宗教を垣間見ることが出来ました。

まだインドでは昔ながらの古いしきたりに縛られてしまい、

女性に生まれたことで苦しんでいることや

カースト制度などの階級で貧しい環境で苦しんでいることなど

読んでいてとてもいたたまれない気持ちになりました。

 

主人公の幼少の頃が書かれていましたが、

これは他の部分とは違った温度感で淋しさ、切なさなどが

ひしひしと伝わります。

このように育った環境がその後の人生に関わったのか

どうかは人それぞれだと思いますが多少影響あったのかとも思えました。

けれど何はともあれ様々な人生経験をしたことで、

ひょんなことからインドにも暮らせて人とはまた違った人生を

過ごせたことで良かったのではないかと思いました。

 

ストーリー展開が早く、情景、心理描写も細かく描かれているので

とても読みやすい作品だと思います。

一度とは言わずにまた再読しても面白い作品だと思いました。

石井さんの作品は他には読んだことがないので、

これをきっかけに読んでみたいと思います。

 

 

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2018.01.28 Sunday | 読書22:22comments(0) | - | by yumi

岡田えつ 嘘を愛する女

岡田えつさんの『嘘を愛する女』を読みました。

 

ストーリーは大手食品メーカーに勤める由加利は、

研究医で優しい恋人・桔平と同棲5年目を迎えていた。

ある日、桔平が倒れて意識不明になると、彼の職業はおろか名前すら、

すべてが偽りのものだったことが判明する。

「あなたはいったい誰?」由加利は唯一の手がかりとなる桔平の書きかけの小説を携え、

彼の正体を探る旅に出る。彼はなぜ素性を隠し、彼女を騙していたのか。

すべてを失った果てに知る真実の愛とは―。

もうひとつのラストに涙する、小説版「嘘愛」。

 

映画の予告を観て気になり手に取りました。

今まで一緒に住んでいた相手が突然意識不明で倒れ、

それと同時に全てのものが偽りだということが

判明してしまったらと自分に置き換えてみると

想像するだけで頭が混乱して落胆してしまいそうです。

けれど主人公の由加利は当初はショックのあまりに

何もやる気を起こさなかったものの、

今までの5年間というものを取返しする思いも含めて

徐々に身辺調査に本腰を入れていく姿が

自分の気持ちに正直に真っ直ぐな人だなと思いました。

 

由加利の視点と桔平の視点からと描かれているので、

心境の移り変わりがよく伺えました。

桔平の書いていた小説が桔平の秘密の手掛かりとなっていきますが、

ラストの部分はあやふやな終わりになっているので

明るい未来になっているのか、

それとも逆になっているのかとても気になります。

私としては明るい未来がなぞらえて見えましたが。

 

それにしてもタイトルが「嘘を愛する女」ということで

とても意味深なイメージなストーリーだと思いましたが、

それとは逆で桔平の過去にはとても苦しくも暗い過去があり、

それまでのストーリーの印象からがらりと変わり、

とても悲しくも切なくもあり感涙しそうでした。

 

人は誰かと一緒に何かを築いていたとしても、

実は一人ぽっちでいたりしたり、

他人には言えない事を悩み抱え込んでいるということが

往々にしてあるかと思います。

けれどそれをその時に出会う人によって

様々な物事を解決して、乗り越えながら一緒に生きていくのが

愛情なのかとも思いました。

全てを失ってから本物の愛情が分かるというのも

この作品から分かる気がしました。

 

原作だと思って読んでたらノベライズ本だったようですが、

とても読みやすくて途中からはミステリーのような

ハラハラ感もあって楽しんで読めました。

 

映画だとラストの展開が違うようなので気になります。

機会があったら観てみたいと思います。

 

 

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2018.01.26 Friday | 読書23:50comments(0) | - | by yumi

荻原浩 神様からひと言

荻原浩さんの『神様からひと言』を読みました。

 

ストーリーは大手広告代理店を辞め、「珠川食品」に再就職した佐倉凉平。

入社早々、販売会議でトラブルを起こし、

リストラ要員収容所と恐れられる「お客様相談室」へ異動となった。

クレーム処理に奔走する凉平。

実は、プライベートでも半年前に女に逃げられていた。

ハードな日々を生きる彼の奮闘を、神様は見てくれているやいなや…。

サラリーマンに元気をくれる傑作長編小説。

 

再就職というので弱い人間というか不器用な人間のタイプなのかなと

読む前は想像していましたが、読んでいるとちょっと違い

嫌な言い方をしてしまうと仕事が出来てしまい

ちょっと他人からは鼻につくタイプの人間かなと思いました。

 

入社早々からトラブルを起こしそしてお客様相談室へ異動となって

どうなるかと思いましが、徐々に良い意味での社員に成長していました。

この会社にいる上司や周りにいる同僚の人々がかなり特徴的で

面白いので思わず吹き出しそうになりました。

特に主人公の佐倉と同じ職場の篠崎とのやりとりを見ていると

アニメの美味しんぼの山岡のいる部署に似ていると思ってしまい

余計に面白くなってしまいました。

 

それにしてもお客様相談室へのクレームが多様にありすぎて、

思わずそれはクレームとは違うだろうと突っ込みたくなりました。

お客様クレームがこれだけ来るということは

この会社の商品に対してだけでなく、会社全体の組織、人事など

会社を取り巻く全てのものがこの会社の場合は

おかしなものが沢山あったので余計に問題は山積みです。

そうした問題にラストでは佐倉の底力が発揮して

意外な展開になり爽快な気分になりました。

 

仕事の他にリンコのことも並行して出てきますが、

リンコのことは仕事のように上手く事が運んでいっていなかったので

もどかしい気がしました。

 

シンプルに行こう。

ややこしいことは、もういらない。

手の中にしっかりと握りしめられるものが、

ほんのひとつか、ふたつあればいい。

この言葉が印象的で、

仕事に息詰まった方に元気と勇気をくれるお勧めな作品だと思います。

 

 

この作品は昨年小出恵介さんがNHKでドラマ放送する予定の作品でした。

これだけ面白い作品だったので、

ドラマだったらどんな風になったのかと思うと残念です。

今後映像化があるのを楽しみにしたいと思います。

 

 

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2018.01.24 Wednesday | 読書23:59comments(0) | - | by yumi

原田マハ 楽園のカンヴァス

原田マハさんの『楽園のカンヴァス』を読みました。

 

ストーリーはニューヨーク近代美術館のキュレーター、

ティム・ブラウンはある日スイスの大邸宅に招かれる。

そこで見たのは巨匠ルソーの名作「夢」に酷似した絵。

持ち主は正しく真贋判定した者にこの絵を譲ると告げ、

手がかりとなる謎の古書を読ませる。

リミットは7日間。

ライバルは日本人研究者・早川織絵。

ルソーとピカソ、二人の天才がカンヴァスに籠めた想いとは――。

山本周五郎賞受賞作。

 

原田さんの作品は何作が読んでいますが、

美術ミステー作品は初めて手に取りました。

美術全般に関して知識が詳しくないので、

あまり意味の分からない所がありましたが、

ストーリーの展開がワクワクしていたので

割とさくさくと読めた気がします。

 

絵画の作品が紹介されている部分では

どんな作品なのかとネット検索しながら読んでみたので、

少しは作品の雰囲気も味わえたかと思います。

 

美術作品とミステリーというのは一見すると

あまり関係のないように思いますが、

よく考えてみると一枚の絵を巡って色々な見解があり、

その裏で当時の時代背景、思想など様々なものが入り、

謎が謎を呼び一番ミステリー性があるものだと思ってしまいました。

本当の事を知っているのは、絵を描いた本人。

一つの物に隠された真実を見破るのは、

今も昔も難しいものだとつくづく思い、

またそのミステリーが明かされないのが美術の魅力だと思えて、

美術品というのは奥が深いなと思いました。

 

美術ミステリーと同時に展開されれていたことが

ラストになって意外な展開になりこちらはミステリーではなく、

さらりとして明るい未来を暗示させていて吃驚です。

 

ルソーにこんなにも魅了される人達がいると思うと、

実際に美術館に行ってみてルソーの作品を

見てみたいと思いました。

そしてこれをきっかけに美術にも少し関心を寄せてみたいと思います。

美術の知識や関心が無くても楽しく読める作品でした。

原田さんの作品は心温まるものが多いですが、

このような奥深いもの良いです。

 

 

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2018.01.18 Thursday | 読書23:12comments(0) | - | by yumi